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エキサイティングアウトドア(野生動物保護管理捕獲奮闘記)

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遂に完成!243winヘッドショット弾

神経質な日本鹿をクリーンキルする為に、銃の選定・弾を組み合わせてやっと理想的なヘッドショット用の弾丸が完成しました。

レミントン モデルセブン 308win
これに243winの銃身を20インチに切り詰めて装着!

今まではスピッツアー(先の尖がった弾頭)をメインにしてきました。これは冬場の忍び猟では遠矢が効き、308winでは落差修正が必要な距離でも面白いように獲物に当たるからです。特に走って逃げる鹿には初速3200ft/sの弾丸は有効でした・・・しかし、先の尖がった弾頭は小枝や葉っぱでも影響が大きく弾がそれてしまう事が多かったのです。

葉っぱが多く見通しの効かないこの時期はスピッツアーの軽量高速弾では撃てない時が何度もあったのです。

そんな時に先輩猟師が同じ243winを長年使っていて、ラウンドノーズ(先の丸い薮撃ち用弾頭)をメーカー指定で購入しているのを目撃・・・聞いてみるとラウンドノーズでもこのメーカー弾は比較的当たるという。

先輩の薬量データーを頂き早速実験!
ただし、弾だけ精度が出ても山では通用しません。
でっかいスコープを使用して前後レストでガッチリ固定したのでは弾の制度は分かりますが、山には持っていけません。軽量の山仕様で当たって欲しいのです。

ですから距離は50mですが、スコープは1.75~6倍のハンティング用低倍率・・・
更にリアレスト無しで、フロントレストも使用せずバイポットのみ・・・
的は小さなエアライフル10m公式的・・・これを50mにセットして撃ちました。
50m先では点にしか見えません・・・これで当たれば実猟でもヘッドショット可能です。


猟用セッティングとは言え、精度を出すには弾だけでなく数々のアイデアを注ぎ込んであります。スコープは低倍率とは言えリューポルドVX-Ⅲでかなり明るく見やすい物をチョイスしました。

銃身はワンポイントテンションからセミフローティング。

短くした銃身のクラウン再加工

スコープマウントもウェーバーからリューポルドに!

ベント調整も完璧に・・・

その他引き金もカスタマイズしてあります。

社外のチムニートリッガーです。
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これを更にカスタマイズ!分解して磨き上げ、それを装着!
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ジュールトリッガーもびっくりの切れ味になりました。

完成です!
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バイポットは定番のハリスをチョイス!
精度の低いバイポットでも当てられるようになる為に、JAFTA公式戦のワンポイントレストを随分練習しました。パイポットを使いこなすためです。銃だけ良くても当たらないからです。撃ち込むと、レストでもより当てるテクニックを発見できました。


たった6倍のスコープでワンポイント委託で狩猟用の弾頭での結果です。
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10m的ですが、50mですよ・・・素晴らしい!!


この銃を持って山へ・・・

結果は!?

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ネックショット
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ヘッドショット
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ヘッドショット
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ヘッドショット
遂に完成!243winヘッドショット弾_e0056797_13215584.jpg
ヘッドショット


すべて一発で仕留めてあります。
猟犬に追いまわされて撃たれた鹿ではありません。
忍びの技術を総動員してそっと近づき、痛みどころかストレスも与えず撃ち取るのです。

撃って5分以内に完璧な血抜き・・・更に15分以内に下処理完了!
最高の肉質です。やっと、プロっぽい捕獲が出来るようになりました。
無論、山に入る前には身を清めお神酒を上げ、撃った後は山ノ神に感謝の儀式も欠かさずに行いました。
捕獲率も9割を超えました。これも師匠を始め、先輩がたのお陰です。
今はもっと経験を積んで、どんな季節・天候に関わらず100%の捕獲率を目指してがんばります!いつの日か夢だったマタギ(プロ猟師)になる為に・・・


おわり。
by HIDEHOKEN | 2009-08-22 12:56 | 生物多様性と自然保護活動