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エキサイティングアウトドア(野生動物保護管理捕獲奮闘記)

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スラッグ射撃の秘密!?(改)

月初に県大会(猟友会主催)が行われました。
大会後、遠い仲間より連絡を頂き
「噂で聞いたんだけど勝ったんだって?」
「ぶっちぎりらしいけどホント?」
「どんな練習したら勝てるの?」
と、質問を受けました。

結構興味がある方が居るようですので、今回は出血大サービスで自分のやってきたポイントを隠さず書きたいと思います。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。(改訂版ではもうちょっと詳しくと言う要望に応えて解説を追加しました。)

因みに県大会とは、静岡県各地の猟友会入賞者が集まって順位を争い、上位3名が静岡県の猟友会の代表選手になり国内最大の大会である一都八県R・S射撃大会へ進むことが出来る重要な大会です。

しかし、新たに出来た「前年度出場者は、連続出場不可」と言う規定により、昨年出場した自分は県大会に勝っても出場は出来なくなりました。

近年は粗毎年静岡県の代表選手となり一都八県に出場。一昨日は個人部門で準優勝に留まり涙をのみましたが、昨年度はリベンジ出来 運良くスラッグ部門で個人優勝させて頂きました、あの緊張感は一都八県ならではの物です、出来ればまた彼らとピリピリした優勝争いを楽しみたいと思っていましたが適わぬ夢となりました。

会長さんから、ライフル部門なら大会に出れないか?とのお話を頂きましたが、事務局の答えはノーでした。そんな状況ですから、当初は全くやる気が出ず大会出場も見送ろうかと考えていました。

しかし、多くの人や団体から「もう少し頑張って欲しい。」と声援を頂き出場することに決めました。出るからには勝ちに行きたいです、恥ずかしい順位は出したくありません。

勝ちに行くためには、3つのポイントが有ります。

まず、1つ目のポイント!
今大会の目標を決めます。
昨年を振り返って・・・一都八県では個人優勝したものの、実は県大会ではスコープの初期の壊れに気づかずやっとこ3位と振るわなかったのが心の残っていました。完全に私のミスです(泣)ですから目標は優勝、それも僅差ではなく誰が見ても解る点数での優勝出来たら嬉しいな~ と思ったのでした。しかし、静岡県には日本ライフル協会所属の上位ランキング選手がゴロゴロ・・・チョー難しい目標ですが、一都八県無しでの大会でメンタルを維持するには高い目標設定が必要だったのです。
目標、「ぶっちぎり?の優勝!!」

全てはココを基準としてスタートします。
(この目標をクリアする為には高い点数設定となります。例年の優勝者が220~230点ですので、文句無しの優勝には前人未到の250点と設定しました。)



次に2つ目のポイント
目標に必要な道具及びセッティングです。
(250点を目指すとなると、テクニックだけでなく道具にそれ以上の精度が無ければ話になりません。ですからこの基準を満たせる道具を準備するのです。)

今まで、何度も書いて来た一都八県仕様のMSS-20を再調整しました。
重点箇所は3つ、引き金、スコープ、ストックです。各部位に不具合が無いかもチェックしました。
スラッグ射撃の秘密!?(改)_e0056797_10133345.jpg


因みに一昨年は引き金調整に力を入れ、何度も組みなおし調整しました。
今回も再チェック、ポイントは一回で検査が受かるギリギリの重さです。
(大会前の引き金検査を一回で受からないと会場で慌てる羽目になり、精神的なダメージが大です。ですから一回で検査をクリアできるように余裕を持られるギリギリまで軽くします。最優先のセッティングです。)

昨年度はスコープ破損で急遽サイトロン4~16倍の変更、当初はワンクリックの修正量の違いに戸惑いましたが、随分慣れてきました。
(今までのスコープは1クリック1/4MOAですが、今度のスコープは1/8MOA慣れないと大会中の修正が出来ないのです。このわずかな修正が出来るか出来ないかで、30発も撃つとトータルでは10点近い差が出るのです。)

今年は悩んだ末パットの厚さを変更し、より移動的が撃ちやすいセッティングに。
(今までは1.5kgの引き金対策と、静的用のセッティングで戦ってきましたが、普段のセッティングに近くすることで安定点数を優先しました。)

更に弾、その年の最も出来の良い弾を探すのも重要な要素です。
(昨年当たったからと言って今年当たるとは限りません。)
早速射場に落ちていた的紙を受かってテスト・・エコですネ(笑)

アポロ
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レミントン
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レッドバード
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その年の一番相性の良いメーカーを選びます。

言い換えると、「信頼できる相棒作り」です。

最後に3つ目の最も重要なポイント。
「技量の向上」です。
簡単に言うと当たる撃ち手作りです。
一般的には射撃練習を言います。今までやってきた練習で最も効果があったのはエアライフルによる練習です。引き金を1.5kgに設定してエアライフルを撃ちまくりました。エアライフルはスラッグよりも初速が低く、反動が皆無なのが良いのです。スラッグで数撃つ練習すると直ぐに反動を意識したフリンチングが発生しますが、エアライフルは反動が無いので数多くの練習が出来ます。ちなみに一都八県で初優勝した当時は実に年間4000発もエアライフルを撃ち込んでいたのです。こうして1.5kgの引き金に負けない指を作ったのです。指が腱鞘炎になったのを覚えています。

さて、では今年は?と言いますと、実はエアライフル練習は一回も無し、もっと言うとスラッグの練習も地区大会で撃ったっきりで前日まで全く練習無でした。舐めているわけではありません、時間的に都合が付かなかったのです。射撃のメインであるランニングターゲットの公式戦・公式練習会すら3回も休むほど激務なのです。県大会の為に割けたのは前日の1日のみでしかもその大半を練習ではなく弾さがしでした。上記の画像も実は大会先日の物なのです。

では、全く何もしていなかったのかと言いますと、違います。
今までに無いほど地道な努力をしていました。
一言で言うと筋力アップです。数年前から体形が崩れシッティングの態勢も苦しい程おなか周りに肉が付きました(笑)これは日ごろの生活が堕落している証拠です、ビールと摘みが原因なのは疑う余地もありません(泣)腹が出るということは同時に筋力も低下しているのです。

以前にも書きましたが、今年は空手で2段を習得するために筋トレが必須だったのですが、5月の審査会後も続け、特に射撃に必要な個所を重点的に鍛えていたのです。(空手の師匠である大山倍達館長の言葉に「技は力の中にあり」と言う名言が有ります、優れた技術もそれを支える基礎体力があってこそなのです。)

カッコ良く言い方を変えると、
「アスリートとしての体作り」です。
〇これが今回最も重要視し、力を注いだ秘密でもあります。
大変キツイ練習ですからやりたくは無いのですが、日本ライフル協会の選手相手に楽してたら勝てません。目標に適した体に作り変えるのです。自宅でちょっとした時間で出来るのでどんなに忙しくても可能です、必要なのはやり続ける精神力です。これはどんなスポーツでも言える事です。自分が海外レースでメキシコに渡った時を思い出します、美しいエステロビーチで一人夕日を浴びて走っていました。
仲間に冷やかされても黙々と走っていました、汗だくで必死に走る自分を見て
ボン・キュ・ボンのおねーさんは手を振ってくれました。
野犬に追いかけられたりもしましたが・・(泣)
懐かしい思い出ですが、重要なファクターです。

結果シッティングで一発撃つごとにフーフーしていた私が、腹がつかえる事も無くなり、試射3発含む13発を時間いっぱいまで使って狙い込んで撃っても余裕の体力が身についたのです。
点数は過去最高の90点でした。
立射は練習不足ながら何とか踏みとどまり、移動的も70点台半ばをキープ。
合計241点
二位の強敵選手に38点差での優勝となりました。

個人的には250点台を出すつもりでやってきましたので、立射と移動的が目標点に達していなかったのはは今後の課題とします。ただ、移動的はライフル部門も含めた同条件で二位に20点ほど差が付いたには満足できる結果でした。

今回の戦利品は、御殿場のブランド米です。
スラッグ射撃の秘密!?(改)_e0056797_1322592.jpg

まだ食べていません・・・楽しみです。

今回は優勝できましたが一都八県はお休みです。
各県とも初めて出場する若手?選手には良い経験となるはずです。願わくば近県の後輩たちが今回の241点を超えることを目標に精進し、優勝争いを行ってくれれば嬉しく思います。

おっと書き忘れました・・
今回も多くの関係者の方から温かい声援を頂きました。
あらためてお礼申し上げます。優勝のお祝いに頂いたスイカ・・涙が出るほど旨かったです。

因みに今後の課題は「どうしたら女子高生の声援を受けるようになるか?」です。
この課題は永遠のテーマになりそうです・・・終わり
by hidehoken | 2013-08-29 12:42 | 実銃、射撃練習、射撃大会